変形性膝関節症

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症とは、何らかの原因により膝関節にある軟骨がすり減り変形を起こし、痛みや可動域制限などの症状を表すことを言います。

初期には軟骨のすり減りも軽度で症状も感じないことが多いのですが、中期に進行すると摩耗が半月板にまで及び、歩行時の痛みや膝の曲げ伸ばし時の痛み、可動域の制限が表れます。更に進行すると摩耗が骨にまで達し、関節が狭小化し、骨棘といった骨自体の変形につながることもあります。

1:4の割合で女性に多く、加齢とともに増加の傾向にあります。女性に発症率が高いのは、構造的に男性に比べて骨盤の幅が広いことなどが原因と考えられています。

変形性膝関節症に対する当院の施術

はじめに

症状があまりに強い場合や長期間抱えていたりする場合、専門医への受診をおすすめします。その上で症状に変化がない場合や、手術を勧められたが出来れば受けたくないなどの場合はご相談ください。

当院の考え方

当院の施術では変形した関節を元に戻すことはできません。ただし、変形した関節にも正しい関節軸というものが存在します。その関節軸上で動作が行えるよう誘導し、痛みや可動域の制限を解消することが当院の施術の目的です。

一般的に変形性膝関節症の原因のひとつとして挙げられるのが、体重の増加です。確かに体重が軽いよりは重い方が膝の負担が増えることは確かです。ですが、変形性膝関節症には多くの場合左右差があります。体重の増加が原因であれば、左右の膝に均等に症状が出るはずですよね。しかし現実には左右どちらかの症状の方が重いケースがほとんどです。これはなぜでしょう?それは根本的な原因が体重の増加ではなく、他にあるからです。

変形性膝関節症の根本的な原因、それは身体の使い方です。骨盤の幅が広いなど、女性特有の構造的な問題もひとつの要素にはなりますが、根本原因とは言えません。姿勢が正しいポジションにあり、然るべき関節軸に重心が乗り、使われるべくタイミングで筋肉が使われていれば、たとえ体重が重かろうと骨盤の幅が広かろうと、膝関節が変形を起こすことはありません。

つまり当院では姿勢の崩れ、そしてそれに伴う呼吸の浅さを変形性膝関節症の根本原因と考えアプローチしています。呼吸が浅くなる裏には何かに対する不安感や恐怖心が存在します。その心理状態が、歩いたときや曲げ伸ばしした時、息を止め、歯を食いしばり、筋肉に余計な緊張を与え、関節の負担を増やしているのです。実は関節の変性や痛みなどの症状を強めているのは自分自身なのです。

まずは呼吸が浅くなっていること、歯を食いしばっていること、余計な力を入れてしまっていることに自分で気づかなければなりません。それに気付いてもらうための方法としてまず当院が行っていることが呼吸の改善なのです。自分自身で自分の問題に気付き、呼吸が深くなり、余計な緊張が緩和され、不安や恐怖が解消され、縮んでいた姿勢が伸びることではじめて身体の使い方が変わります。

痛みを起こしているのは自分自身なのです。ということは解決策も自分自身の中にしかありません。施術者は治すのではなく、あくまでも患者さん自身が治すサポートしかできません。当院では、最終的に自分で出した症状に対して自分で対処できることを目指しています。

必要に応じて残った筋肉の緊張を緩和したり、骨格の矯正を入れたりもしますが、あくまでも補助的な施術としてです。